大雲取越(おおぐもとりごえ)は、熊野三山のひとつである熊野那智大社より本宮へと向かうコースの一部で、熊野古道中辺路の最大の難所と言われるコースです。
特に越前峠~小口にいたる「胴切坂」は、標高差約800m。コース中最大の難所です。
かつては国道42号線が出来るまでのメインルートで、深い山中には当時のメインルートを証明するかのようにいくつかの集落跡が点在しています。
藤原定家一行は那智参詣後の大雨の日にこのルートを通っており、輿に乗っていた定家は「輿の中海の如し」と日記につづっています。
途中には、熊野灘を一望できる舟見峠や、熊野の神々が座って談笑したといういわれがある円座石(わろうだいし)、苔むした石畳・石垣などを見ることができ、また、昼間でもいつのまにか霧に包まれたりと、他の古道とは一線を画した独特の雰囲気を味わうことができます。
踏破した後は他のコースでは味わえない達成感に包まれることでしょう。
また、近年は小口から那智に抜ける外国人の姿が増えました。
コース概要
難易度 | ★★★★★ |
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距離 | 15.7km(小口~那智の滝まで) |
所要時間 | 7時間~9時間 |
備考 | ガイドをご指名の場合は別途1,000円を申し受けます。 |
行程
<那智大社→小口の場合>
- 集合場所: 那智山バス停(那智駅よりバスで約20分)
- 集合時間: 8:00
- 終了場所: 小口
- 終了時間: 15:00~16:00
<小口→那智大社の場合>
- 集合時間: 小口(本宮方面よりバスで約1時間10分、新宮方面よりバスで約45分)
- 集合時間: 8:10
- 終了場所: 那智の滝前バス停
- 終了時間: 16:00~17:00