スペイン・ガリシア州のガイドさんとの交流会

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4日、スペインはガリシア州でサンティアゴ・デ・コンポステーラ(カミノ)のガイドをしている方々と、熊野古道のガイドとの間でオンライン交流会を開催しました。

今回は、当法人のガイドと同行した和歌山県の方でお客様を案内した時、二人が同じ地域出身だったということで話が盛り上がり、その後、その県の方がJICAに出向した際にガリシア州のガイドさんたちと知り合った・・・という流れで実現したものです。

感謝です。

今回は初めてということもあり、お互いの巡礼道についてプレゼンをしてもらい、その後質疑応答の時間を取って終了となりました。

ガリシア州ガイド・Diego Lamasさんは以前熊野古道も歩かれており、共通巡礼証明書をお持ちでした。
Diegoさんのお話では、以下のような事をお話いただきました。

◯カミノには様々なルートがあるぐ、フランスからの道が一番重要なルート
◯フランス国内からは、ARLES, LE PUY, VEZELAY, パリからのルートがある
◯イギリスからは、船で渡ってスペインに上陸し、サンティアゴまで歩くルートもある
◯道標が設置されている
◯日本は「日の出の国」で「誕生」を表し、スペインのフィステーラは「日が沈むところ」で「再生」を表す
◯1993年を境に巡礼の様式が変わった。1993年以前は純粋にカトリックの巡礼であり、人々は自宅から出発してサンティアゴを目指したが、93年以降は宗教に関係なく誰でも歩くようになり、残り100km地点までバスや電車で行き、サンティアゴを目指すようになった
◯Camino de Primitivo が一番古いルートで、OVIEDOからサンティアゴまでが最初
◯多くの巡礼者は、サンティアゴの大聖堂までの巡礼を終えると、もう少し足を伸ばしてフィステーラまで行く
◯カミノのシンボルであるホタテは、巡礼道を表しているだけではなく、再生も表している
◯道中の石積みは、他の巡礼者が正しい道を通っているということを表している
◯十字架が剣のような形をしているのは、ヤコブ(イエスの使途)が処刑され、斬首されたその剣を表している
◯大聖堂の巨大な振り香炉(ボタフメイロ)は約60kg

他にもたくさんお話してくれたのですが、私の記憶力ではここまでが限界でした。

続いて、我が和歌山地域通訳案内士会の出石美佐さんが熊野古道について話してくれました。
熊野古道のルートや歴史をはじめ、神仏習合、蟻の熊野詣、八咫烏、禊の重要性などの説明のあと、写真を使って熊野古道を疑似体験してもらうという方法でプレゼンをしてくれました。
カミノには歓喜の丘があり、そこから大聖堂を望むことができますが、熊野古道にも伏拝があり、その共通性と喜び方の違いなどを話してくれました。

また、途中でちょっと「寄り道」をして、同じく当法人の藤野ジェニファーさんが白浜の説明をしてくれました。

このプレゼン、出石さんに丸投げをしていたのですが、クオリティの高さに驚きました。

お疲れ様でした。

両方の巡礼道の説明のあとは質疑応答の時間となり、以下のような質問がありました。

◯カミノには「Camino Eroski」というところがカミノについて情報発信などをしているが、熊野古道には同じようなところがあるのか?
◯那智黒石と熊野の巡礼の関係は?
◯カミノを歩けば証明書を貰えるが、熊野古道にはそういったものはあるのか?
◯熊野古道を歩くのに最適な時季はいつか?
◯いきなりノープランで来ても宿などは取ることができるのか?
◯途中でリタイヤできるところがあり、そこからバスやタクシーで移動はできるのか?

結構ガイド目線の質問でしたので面白かったです。

こちらからは

◯ガイドになるためにライセンスが必要なのか?
◯通常何名を案内することが多いのか?

などを質問しました。

もう少し突っ込んだ質問をしたかったのですが、残念ながら時間となってしまいました。

もし次回もあるのであれば、この質疑応答の時間をもっと多めに取って交流を深めていけたら、さらに繋がりが強くなるのにと思いました。

とにかく本当に楽しかったです。

参加された方、お疲れ様でした。

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